寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

恋人と合うもの、あわないもの

人は誰しも趣味嗜好がある。たとえばコーヒーが嫌いだったり、コーヒーの中でもラテではなくブラックだったり。

恋人同士でも全てが同じということは確率的にありえなく、誰しも違いを感じることはある。

立ち位置がいつも左側の人は、相手も左側だと違和感を感じる。寝る前にシャワーか起きてからシャワーという違いでも違和感は感じるだろう。食べ物の好みなんてもっと顕著で自分が苦手なものが相手が好きだったりする。

たいてい、そのような違いをお互いが許容して、ないしは歩み寄りうまくやっていく。しかし、一番、辛い違いがキスの違いである。

キスも人によってやり方は大きく異る。たとえば、いつも荒々しいキスをする人や、あるいは長くキスをする人など、それにも好みはでる。これは体の相性よりも重要な違いである。なぜならキスは全ての始まりであるため、そもそもキスがあわないとセックスもあわないことも多い。何よりキスは相手との唾液交換というある種の宗教的儀式でもある。いわばある種のセレモニーであり、通過儀礼でもあるのだ。

もしキスが合わなければあなたは相手とキスをしたくなくなるだろう。それによって、性行為の回数も減るし、何より、愛情の交換表現が減る。そして、いつしか、キスが持っていた関係性の保全行為がうしなわれ、恋愛は砂と消えるだろう。

逆に合うキスは、マンガ的表現でいえば「電気が走るような」体験が起こる。体の体温があがり、脳のスイッチが切り替わるのがわかる。永遠と唇を重ねていられる。そのまま相手を食べつくしたいという欲望さえ起こるだろう。これは、もはやキスという名の性行為である。

ということで、コーヒーの趣味やシャワーの趣味はずれても、キスの趣味は合わせておくにこしたことはないという話でした。

------------------------------------------------------

以下の記事でヒントを得ました

​合う異性を確実に見つける方法|ワイングラスのむこう側|林伸次|cakes(ケイクス)