寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

何もしてないのに

いや、ほんとに何もしてないんだよ。いつも2人でよく行く店で飯を食ってた。奴はレモンパスタで、俺は、カルボナーラ。普段はカルボナーラなんて食べないんだけど、なんだかその日は、こうクリームが食べたかったんだ。そして、普段通りのカルボナーラがでてきて、奴もレモンパスタを食べていた。

なんの話をしてたっけな。あんまり話をしてなかった気がする。今週どうだった、とかそういう奴だ。で、奴が「別に」とか言うからいらっとした。でも黙っていた。ああ、そうだ。俺が店に30分も遅刻してたから、怒ってるのかな、と思って黙っておいたんだ。せっかくのうまいカルボナーラがいまいちだな、と思ったよ。食事というのは何が食べるのかより誰と食べるか、の方が大事ってよく言うけどほんとだな。なんか黙っている奴と食事を食べると味もしないよ。

で、むしゃくしゃして、ワインを2杯目を頼んだ。さて、どうしようかな、と思って。普段なら、そのまま食事してツタヤで映画を借りて、一緒にうちにきたりするんだけど、今日はなんだか奴が怒ってるぽくて、どうしたものか、と考えてたよ。あー、一週間前なら仲良かったのになーって。ああ、そうだ。怒っているのは、俺が彼女に黙って、他の女と合ってたからだ。奴の友達が見つけてちくったんだよな。そのことを詫びようか、とデザートを食べながら考えてた。ただ、他と女と食事しただけなのに詫びるのもな、とかも思って考えてた。「デザート食う」と聞いても、いらない、というから俺ひとりで食べてたよ。ティラミス。うけるね。いつも奴がティラミスを食ってるから、今回もティラミス食うかな、と思ったのに食べなかった。いらいらするなーと思ってたきがするね。

あー、そういや、その女と合ってた日に奴とも合う予定だったんだよ。だから、怒ってたのかもな。デザートが食べ終わる頃には、2人とも完全に黙ってたね。こういう時って、空気感的にデザートの話に「さて、あの話だけど」ってなるじゃん。でも、そういうのもなーと思って、俺は黙ってたんだよ。どうせなら奴から言ってくればいいのに、って。俺はやましいことがないから自分からは言わないよ、と思ってた。そしたら、結局、奴は帰るって言って帰りやがった。どうせ、しばらくしたらLINEが来るんだろう、と思ったらこなかったんだよ。それが先週末。まだLINEは来てない。

ね。どう思う?なんも俺してないのに、奴がぷりぷり怒ってさ。女ってほんと難しいよな。あ、わかった。俺が何もしなかったから悪かったのかな。久しぶりに合ったから、髪型とかほめてあげた方がよかったかな。でもなー。怒ってたからなー。なんもしてないのに怒るとかよくわかんないよな。ほんと女心ってわかんねー。