パンツ切り絵
以前、パンツをそのままゴミ袋に入れて捨てていたら、ストーカーに漁られていたことがあった。
それ以来、パンツを捨てる時は、ハサミで刻んで捨てていた。
そんな時、レースにハサミを入れていたら、面白い模様ができあがり、「あ、切り絵ができる」と思い立った。そして、私はパンツの切れ端を画用紙に張り始めた。
それが私の「パンツ切り絵」のきっかけだ。
赤いレースの下着3枚で作った東京タワーや、Tバックで作ったベイブリッジ。ブラジャーと組み合わせて作った流れ星。それらを作ってInstagramにあげていたら人気がでて、そして、今のようにお仕事を頂くようになった。
ただ、悩ましいのは、材料が枯渇するということだ。単なる切り絵だと紙があればいい。でも、私のパンツ切り絵はパンツがないとダメだ。しかも、新作だと味が出ない。履いたやつじゃないと。
だから、量産ができない。レプリカさえも作れない。「だから、私の作品は値が高い。価値がある」と専門家は言う。
そういうものかな、と思う。単に「使い古しの下着を堂々と買いたい」という人が買ってるんじゃないだろうか。
領収書が出る使用済のパンツっていう市場。なんだか洗練された資本主義の祟りみたいだな。