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寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

なぜ美味しくなくて安くない中華料理屋が?

少し都市から離れた街の駅。一本しか通らない路線。東京や新宿までは1時間弱。

そんなどこにもありふれたような駅の駅前には、だいたい中華料理屋さんがある。本屋がなくても中華料理屋さんがある。

味は特に美味しいでもなく、あるいは、雰囲気が良いわけでも、安いわけでもない。ボリュームはあるけれど。

「なぜ、こんな店に人が入るのだろう」と思うけれど、実はそんな店にもちゃんとしたニーズがある。

それは「空いていて、誰もいないような食堂が好き」という人種はどこにでもいるからだ。

彼らはうまくなくても、安くなくても良い。空いているのが重要なのだ。そして、空いているためには「美味しくはなく、そして、「安くもない」というのが重要だったりする。美味しくて安いならば人が入るからだ。

そんな天邪鬼に支えられて場末の中華屋は今日もお店を開いている。

「客の入ってない中華料理屋では、銃が売買されている」というブラックジョークがあるけれど、こういう理屈で成り立っているので安心して欲しい。

なんで知ってるかって?僕も、そんな人のいない美味しくない中華料理屋にどうしても行きたくなることがあるからだよ。