眠る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです。最近テクノロジーをテーマにしたものに凝ってます)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます あとスターも励みになります!

何が問題なの?

日本酒がうまい居酒屋で男が二人座る。日本酒を飲まずに男は2杯目のビールを頼む。そして、唐突に話し出す。

「最近、彼女とあまりうまくいってなくて」

- 何!そもそもユタカに彼女いたの?

「そうなんだよ。最近できて。で、最初は仲良くしてたんだけど、最近なんかしっくりこなくて」

- へー。なんで。喧嘩でもしたの?

「いや、喧嘩はしてない。コミュニケーションの問題かなー。自分ばかりが話している気がして」

- 彼女はあんまりしゃべらないんだ

「そうだねえ」

- でも、ユタカ話するの好きじゃん。じゃあ聞いてもらってるだけでもいいんじゃないの?

「でも聞いてもらってる時にどっかにいっちゃったりして、あんまり聞いてくれないんだよね」

- それはちょっとよくないね。それも最近?

「いや、最初から彼女は自由だったかも」

- なんだよ。じゃあそれが原因じゃないじゃん。ユタカが悩む理由は別にあるんじゃないの。

「うーん。食べ物の好みも違うし」

- いや、それも最初からわかってたじゃん

「最初は、うまくいけると思ったんだけど。思ったより会話や食事があわないと大変だって、気づいたってことかな。

- そかー。確かに好きな食べ物が違うって、結構、課題として大きいよね。それが一番の課題なのかな

「そうかなー。多分、そう」

- じゃあユタカが頑張って、彼女の食べ物に合わせてみたら?パクチーとかもさ、慣れると好きになるっていうじゃん。そういう風に、彼女の好みに合わせてみたらいいじゃん

「そうだねー。やってみるか。犬と人間の恋愛って、こんなに大変だと思わなかった」