眠る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです。最近テクノロジーをテーマにしたものに凝ってます)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます あとスターも励みになります!

電気を消せる人、消せない人

世の中の人間が2種類に分けることができるとしったのは、20歳を超えてからだった。

その2種類とは、「電気を消せる人と消せない人」だ。

これは、いわゆる、母親が子供に言う「部屋を出る時は電気を消しなさい」「トイレは使わない時は電気を消して!」というもので。

周りを見渡すと、どう考えても、この「電気を消す」ということができない人がいる。特に男性に多い(私が一緒にいることが多いのが男性だからかもしれないけれど)。

もちろん、「電気をけして」と言えば、最初は何度か消してくれる。また、多少は習慣づいて1か月ほどは消すようになる。しかし、どこかのタイミングで、また彼らは「消さない人生」に戻っていく。野生だ。

これに関して、不思議だなーと思っていた。なんでこんな子供でもできることが大の大人ができないのか。

1人の男性は私にこう言った。

- 移動する時は何か考え事をしながら移動するから、電気を消すということに気が回らないいんだ。それに、部屋に入って何かをしようとした時に「まず電気をつける」という行動をとらなくちゃいけないのがもったいないんだ

と。

確かにその人はせわしなく動き回り、常に2つのことを平行でしているような人だったから、「そうなのかー」と思った。

ある人は「電気をつけたり消したりする労力の時間の方が電気代よりもかかっているんだ。電気は地球にとって大切にしなくちゃいけないのはわかるけど、バランスが難しくて」といった。

それらから思うに、彼らは「電気を消せない」のではなく「電気を積極的に消すことに抵抗を覚えている」ということなんだろうと思う。

だから、私は思うのだ。

- しょうがない、私が彼らのために電気をつけたり消したりしてあげよう

と。

私は「電気をつけたり消せる人」なのだから。