寒い夜だから
夏が好きだ。寒い冬は嫌いだ。
だから、今日みたいな寒い日は、とても嫌いだ。とっても嫌い。
ダウンジャケットのボタンを締めて、カシミア10%のマフラーを巻いて、駅から家へ急ぐ。こういう時に「駅チカに住めばよかった」なんてことを思う。先日、友達が蒲田に住み始めたと聞いて会社から遠いのに「なんで?」って聞いたら「駅直結のマンションだったから」と言っていた。当時は「駅直結ってそんなにいいものかな」と思っていたけれど、いまはわかる。とてもわかる。
そういえば、満員電車のおじさんのぬくもりが暖かいという話を聞いたけれど、こんなに寒いと、その気持もわかる。寒い時の方がデートはうまくいきやすいと聞いたことがあるけれど、本当かもしれない。
でも寒いのは嫌だ。
帰ったら湯船にお湯を入れよう、と思う。暖房も入れよう。暖かいコーンポタージュスープも飲もう。明日の女子会のお店は鍋にしようかな。
そして暖かい布団で眠ろう。
そんなシーンを想像したら幸せになってきた。想像で暖かくなる私はマッチ売の少女。
あれ、これって寒さのおかげ?お外が寒いからこそ、こんな妄想で暖まれる?
そう考えると寒いのも悪くないのかもな、と思ったりして。でも、早く家に帰りたい。少し駆け足になった。おでんでもいいな!