眠る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです。最近テクノロジーをテーマにしたものに凝ってます)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます あとスターも励みになります!

革命は食事の後で

パスピエさんというアーティストの歌に「ヨアケマエ 」という歌がある。

その歌で、とてもセクシーな歌詞がある。

革命は食事のあとで

というフレーズ。

文脈はよくわからない。ただ、そのフレーズ単体が持つパワーは圧倒的だ。

食事の後に行う革命。それは比喩なのかもしれないし、あるいは、本当の革命を意味しているのかもしれない。

しかし、どちらにしても、セクシーである。戦の前に肉にかぶり付くジャンヌ・ダルクを想起させるような。

革命という大事なことは、食事して、腹ごなしをしてからするものなのだ。多分。

そんなことを「トランプ大統領が、習近平とチョコレートケーキを食べながらシリアを攻撃した 」というニュースを聞いて思い出した。この場合、しいていえば「戦火の報告は、チョコケーキの後で」だろうか。もっとも、これは実際の「革命」に近い話だから、セクシーさはないけれど。

どのような革命は食事後に起こるべきであろうか。

それは、恋の始まりかもしれない。相手を口説くのは、食事前からはしない。食事中もしない。食事後からである。誕生日のサプライズだって、食事後だ。プロポーズという革命だってあるかもしれない。2人の関係性をひっくり返す革命だ。

時にはそれは転職の報告かもしれない。あるいは、上司への下克上かもしれない。または、新事業の共有だろう。いずれにせよ、革命は食事中なんかにするものじゃない。食事後にされるべきものなのだ。

革命は、ナプキンで唇を拭いて、コーヒーで胃を落ち着かせた後に行うのだ。多分。

躊躇なく、容赦なく。

人生で革命を起こす時ように覚えておきたいフレーズである。