寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

パンツのポケット

友達は、下着メーカーで働く。当たり前だけれど、自分の下着は全部そのメーカーのもので揃えている。

彼氏にも、そのメーカーのパンツをプレゼントしていた。クリスマスや誕生ではなく、仕事の打ち上げやご飯をごちそうになったささやかなお礼に、パンツをプレゼントしていた。「パンツ?」と思うかもしれないけれど、彼女の仕事を考えると納得できるものだろう。

彼女には狙いがあった。

- 彼女にもらったパンツをはいてると、浮気ができなさそうでしょ

というのが彼女の言い分だった。そういうものかな、と思った。

ある時、彼女はポケットがあるパンツを買った。右のお尻のポケットにポケットがついたパンツだった。

- ここにコンドームを入れておくと、どこでもできるでしょ。

というのが彼女の言い分だった。私はその話を聞いて、そのコンドームポケットは浮気にも使えるんじゃないかな、と思ったけれど言わなかった。

結婚してからは、そのポケットにコンドームが入ることはなくなったが、代わりに勃起促進剤などを入れられることが増えた。夫婦は、子育てを推進する必要があるからだ。

必要な時にさっと一錠をポケットから取り出し、口に放り込む。実際は薬が聞き始めるまでには1時間以上かかるので、気休めだったのかもしれないけれど。彼女はいう。

そして、子供ができた今は、そのポケットに子供の写真を入れている。

- 子供をお尻で踏むのは気になるけど、でも、まぁ肌身離さずつけるにはいいでしょ。何より浮気できないし。

ドラえもんのポケットはまだ開発できていないけれど、浮気を予防するポケットはもうできているんだ。私たちは未来に生きているな、と思った。