寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

距離と気持ちの相関性

地元に続く電車に揺られながら考える。

距離が離れると、心も離れるような気がする。遠距離カップルがうまくいかないのは、そういうことだからだろうか。

車窓からはのどかな田園が見える。東京では見かけない畑だ。自分がタイムスリップしてしまったかのような気持ちになる。

地元では、仕事のことを少し忘れることができるのは、距離が離れるお陰かもしれない。そう考えると東京が実家の人は可哀想だな、と思う。頭の切り替えはどうするのだろうか。

旅行も遠いところにいった方が普段と心や脳が違う働きをするのかもしれない。少なくとも距離が離れると「開放感を感じる」と言われるように、日常のしがらみを忘れることができるのだろう。だからこそ、旅先でのひと夏のアバンチュール、のようなものがうまれる。

そう考えると、日本の正反対にある国にいけば、もっとも普段の日常を忘れることができるのかもしれない。ブラジルだろうか。ただ、そもそもブラジルは日常を忘れさせてくれそうな国だけれど。

は!宇宙だったら、もっと今とは違う自分になれるのかもしれない。

そして、実家に近づくにつれ、若くして夭折した小学校の友人を思い出した。彼は、いま、もっとも遠い場所にいってしまった。そこでは、もっと非日常な日々を送っているのかもしれないな。

東京よりもゆっくりとした速度で電車は終着駅を目指す。