眠る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです。最近テクノロジーをテーマにしたものに凝ってます)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます あとスターも励みになります!

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

デートのお作法

「女性は、いろんなデートの仕方をしってるけど、男性は1つのデートのやり方しかしらないんだよ」 - どういうこと? 「デートは、だいたい男性がリードするじゃん。特に最初のデートは。 場所とか時間とか、お店とか。それに、待ち合わせをどこにするか、メ…

デートの思い出はいつも雨

晴れたらしたいことがたくさんあった。 ピクニック、お散歩、テラスでランチ。 昔の歌で「晴れたらいいね」という歌があったけれど、その歌を聞くと私はとても寂しくなる。 山へいこう次の日曜 という歌詞を聞いて、私は「晴れても、私は山にいけない」と悲…

パクチー理論

- 男はいい女を見たら、すぐに恋するじゃん。女は時間がかかるんだよ と、レイコが飲み会で言っていた。 そうかもな、と思った。 それをレイコは「パクチー理論」といっていた。 多くの人は最初はパクチーが苦手だ。ただ、ずっと食べ続けているといつしか好…

ルイボスティ

起きて「ここはどこだ」と思った。ああ、繁華街のラブホテルだ、と気づく。 クラブで出会った女の子とそのまま駆け込んだラブホテル。2軒が一杯で3軒目にようやく空いていた。少し高かったけど。 そして、気づけば、今だった。朝だった。僕と隣で寝ている彼…

お酒を飲めないから

飲みが嫌いだった。 みんな酔っ払う。同じ話をする。シモネタばかりする。オチのない話をする。 皆は酒を飲む。僕は飲めない。 でもお金は割り勘。僕はみなのお酒の分まで払う。彼らの肝臓を壊すための支払いをしているようなものだ。 世の中に不平等という…

父の呪い

小学二年生頃のことだったように思う。 私はその年頃にふさわしく公園や街を駆け回っていた。いま思い返せばよく車などとの接触事故をしなかったな、と思うけれど、いずれにせよ駆け回っていたのだ。 そして案の定、怪我をした。あの頃の怪我なんて日常みた…

退職の予兆

役職者にとって、社員が退職する予兆を見つけることは大事だ。 「辞める」と辞表がでた時には、もう遅い。その時には、その人の決意が固まってるから。だから、そうなる前に、ケアをすることが大事で。だから、「やめそう」と思ったら、面談を入れて悩みを聞…

テーブルを埋め尽くす飯

「テーブルの上に隙間なく料理を敷き詰めろ」というのが、いつもの男の指示だった。 日本最大手の代理店のエースである彼は、接待にも全力を尽くした。その1つがテーブルを埋め尽くす料理の準備だった。 「この前菜とこのメイン3種類と、この肉に、このチー…

S字クランク

教習所は出会いの場所といわれるけれど、まさか自分が恋に落ちると思っていなかった。 筆記の授業で何回か同じクラスになり、「かわいい子だな」と思っていただけだった。まさか自分からその子に話しかけられるなんて。 それは、実車練習の待合ベンチで座っ…

過去の面影

「性行為で、体内に射精されると、その人の精子が体内に残り、将来、子供を生んだ時にその精子の影響がある」といったホラーのような噂を聞いたことがあった。 そう考えると、大学生の時の彼や社会人1年目の彼の遺伝子が、今の私の子供に宿っていることにな…

歩みが遅い世界

TumblrというWebサービスがある。記事の投稿や写真の投稿などをできるプラットフォームだ。 このサイトで検索をして、検索結果がない場合、以前はキュートなコメントが表示された。 - とてもいい検索だ。でも、世界がまだ追いついていない といったような言…

重ねる年

5年ぶりの友人との再会。 「最近、近所に引っ越ししたんだよ。飲もうよ」と久しぶりいn連絡がきて。「ここで!」と送られてきた肉屋の店に向かう。 URLを見ると、昔の単価よりも1.5倍ほど高いお店。その金額感の伸び具合が自分の年齢の重ね具合に比例する。…