2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧
朝の通勤途中、ある男性が目に入った。もし、世の中で「オーラ」というものがあるならば、それだったんだと思う。とはいえ、結局、それも自分が「なんか感じる」という思い込みにすぎないかもしれないけれど。いずれにせよ「何か」を感じた。 私はその人の前…
永沢は、待つのが苦手からもわかるように、せっかちだった。たとえば、エスカレータのボタンは常にに連打した。 「そんなに何度も押しても変わらないよ」というと、「それはわかってる。俺の気持ちを落ち着かせているために押してるんだ」とはた迷惑な人だっ…
永沢は待つことが嫌いだった。デートをしている時に「何か食べたいものある?」と聞いても「待たないところがいいな」と言うほど、待つことが嫌いだった。 コンビニに入りコーヒーを買おうとしても、並んでいるので出てきたことをみたのは1回だけじゃない。…
東京にある恵比寿という街。渋谷の隣ゆえか飲食店も多く、古いモールのガーデンプレイスの存在感ゆえかデートスポットしても愛用され、多くの用途に利用される街である。 その街で最も使われる待ち合わせ場所の1つが、恵比寿像。JR西口の改札を出たあたりに…
パスタの種類で「パッパルデッレ」というものがある。リボン状のパスタで、ラグーソースなどによく使われる。 この「パッパルデッレ」の響きは、なんとも腹の臓器に響いてくるサンバのリズムを伴う響きである。つまり、一度、耳にすると誰しももう一度つぶや…
タケルは足が震えていることさえ気づかなかった。 先生を追いかけて駐車場まで来たものの、黒石先生を呼び止めることができない。先生は車に乗り込もうとしている。 無意識に指をこすりあわせている。ストレスの兆候だがタケル自身は気づかない。 タケルが、…
こんな間の悪いタイミングで、と少し考えた。 彼女と別れてそろそろ2年が経とうとしている。付き合ったのも同じく2年くらいだった。 その彼女が、彼に振られ、助けを求めている。 - 今夜、一晩で良いから、一緒にいてくれない? と日曜日の23時の電話。ここ…
台風が生んだ恋だった。 村上春樹の言葉を借りるならば 広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。 とでもいうような。 僕はその時にアメリカのアイダホにある小さなコミュニティ・カレッジに留学していた。新入生には寮が用意されていたの…
母の日も近かったこともあり母の日の話を。 母は、ITに関して詳しくなかった。専業主婦であれば逆に主婦の友人たちから教えてもらったのかもしれないが、彼女は近所の店でパンを売る仕事をしており、友人たちとの付き合いはあまりなかった。 とはいえ、僕が…
私は、左側を歩くのが好きだ。自分の右半分の顔が好きだから。左の顔は好きじゃない。 だから、私は左側を歩く。彼は右側を歩く。 彼は右側を歩くのが好きらしい。「何かあった時に利き腕を自由にできていると、とっさの対応ができるから。貴女を守れるし」…
「飲みに行こう」となると待ち合わせをする。 たとえば、駅で待ち合わせをするとする。その場合、どのように待ち合わせ場所を指定するだろうか? 駅についたら連絡するね、という大枠パターン 駅のX口あたりで、といううまく行けばそのまま合流できるパター…
土地を持っていると固定資産税がかかる。 更地への税は高いので、そこに果物などを植えて、果樹園にし、畑課税の対象に変える。そんな方法がある(実際は畑として本当に使われているかなどが重要で偽装は認められないことも多いようですが) そこに植える果…
今週のお題「ゴールデンウィーク2015」 いつの頃からかゴールデンウィークが楽しみではなくなった。仕事は連休前進行で忙しくなるし、営業日が減っても売上目標は前月比を超えないといけないので、休みの分だけ他の日に負荷がかかる。 それに休みといっても…
ティラミスはイタリア語で「Tira mi su」と記す。 Tiraは「持ち上げる」、miは、「私を」、suは「上に」。つまりは、直訳すると「私を上に持ち上げて」という意味になる。これは、淫靡な意味を持つ場合もあるし、もう少しシンプルに「元気づける」という意味…
世の中には五感というものがある。人の感覚神経を差し、具体的には、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の5つだ。 しかし、風を感じる風覚というものも上記の1つに入れていただきたい。これは、触覚とも違う。風を感じる感覚だ。 具体的には、夏の暑い日。週末に…