寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

かっこよくアイスを食べれるのか

私はアイスフェチかもしれない、と思った。

いや、ただしくは「アイスを舐める男フェチ」というべきか。今までの恋人を思い返す時に、ふと思い出すのは彼らがアイスを食べていたシーンだ。

お風呂上がりに食べるパピコや旅行先の長野の牧場で食べたソフトクリーム、浅草で有名なかき氷。

なぜなんだろう、と考えた。私自身は別にアイスを好きでもないのに、アイスを食べているシーンに惹かれるなんて。

あ。

アイスを食べる仕草が好きなのかもしれない。

アイスはたいてい舐めるかスプーンで食べる。その姿はなんだか微笑ましい。

スプーンでアイスを食べる仕草は、瓶に詰まった蜂蜜を舐めるくまのぷーさんのようで。そして、ソフトクリームを舐める舌使いはおどけないけれど、かたや淫靡で愛おしい。ペロペロと舐めるその姿の無防備さよ。

かっこよくアイスを食べることなんてできるんだろうか。モナカを手でもってバキっと食べたらちょっとはかっこいいかもしれない。でも、モナカを食べてる時点でもはや可愛い。

アイスはそもそもかわいいのだ。そして、それをスプーンや舌で食べるから尚更かわいい。固いハーゲンダッツに必死でスプーンを差し込んでいる姿などは、もはや動物園のパンダみたいだ。

そうかー。

この間、男友達が、

「デートでコンビニに寄るんだ。で、夏だったらアイスを買う。そしてこういうんだ。『溶けちゃうから早く食べないと。でも外で食べるのも恥ずかしから、うちで食べよう』と家に呼ぶことができるんだよ」

と言っていて「何かほざいてる」と思ったけど、実は理にかなったやり方だったんだなー。