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寝る前に読む小話

寝る前に1分ほどで読める小話です(フィクションとノンフィクションまぜこぜです)。読者になっていただけると欣喜雀躍喜びます

自動販売機による恋愛相談

「俺が恋愛相談すれば、それなりに的確なアドバイスができるのに」と自動販売機は思う。

「買う飲み物の傾向でその人の性格はわかる」というのが、彼の持論だ。屋外ではなく、屋内の自動販売機としてのエリートたる自負もあろうが、たしかに彼の論説は興味深い。だてに自動販売機をやってない。

- 毎日、同じ飲み物を買う人はダメだ。発展がない

と彼は言う。ただし、毎日違うものを買っていても駄目だという。それはそれで浮気性だ。

- 1か月で5種類くらいの飲み物を飲み分ける人が一番バランスが取れている。その内訳も、ルーティンで買っている飲み物が3本。新規でチャレンジする飲み物が2本くらいの割合がいい

と、彼は考える。それくらいが一番「安定性とイノベーション」を生みやすいのだ。まぁ、彼は会社の自動販売機として出世する人たちを見ているのだから、信憑性はあるのかもしれない。

- ポカリを買うやつはだめだ。甘い。世の中を甘く見てる

- 水に金を払うから金持ちだ。ただ、水を飲むやつほどストイックなので、付き合うとめんどくさいよ。お風呂場の掃除とかごちゃごちゃしてそうだ

- コーヒーの微糖を買うやつは中途半端だから、二股とかしちゃう。甘いのが飲みたいなら、カフェオレ飲めばいいのに中途半端にカロリーを気にして微糖。でも無糖は止めない。中途半端

- レッドブルを飲むやつは仕事バカかカフェインジャンキーだからやめといた方がいい

と、彼はとうとうと自説を教えてくれる。

「一番避けた方がいい人はどんな人」と最後に聞いてみた。

- 買う時にボタンを連打する男だよ

と言っていた。